漢方薬の効き方

 漢方には、病気の治療だけでなく、病気の予防や健康の維持・増進などのためにも役立つ、広い応用範囲があります。
 それぞれのケースについて、漢方薬の効果の出方を簡単に紹介してみましょう。
 なお、一人一人の状態はさまざまで、効果の出方も異なります。以下は大まかな目安と考えてください。
急性病 風邪などの身近な急性病には、速効性が期待できます。風邪のひき始めに、たった一服の葛根湯(かっこんとう)で良くなったという話は珍しくありません。
 一般的な急性病なら1~3日、急性病が少し長引いたものなら3~5日ほどで、治ることが多いものです。
慢性病  病気によりますが、2~3週間以内に効果に気づくケースがよくあります。
 ただし、効果が出るのが遅い場合、効果に気づきにくい場合、こじらせて治りにくい場合などがあるので、それぞれの状態によって、1つの薬を1~2ヶ月乃至2~3ヶ月程度は慢性病は少し長めに試してみるつもりでいるとよいでしょう。
 女性の月経に関する症状の場合は、遅くとも3、4回の月経の状態を観察すれば、効果のほどが分かります。効果的な漢方薬を見つけたら、必要な期間を続けて飲みましょう。
難病  いわゆる難病の中にも、漢方が効果的なものがあります。
 例えば、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎など、漢方を試してみる価値がる難病は少なくありません。
 難病の場合、漢方薬の服用期間も長くなりがちです。まずは少し長めの観察期間をもって、効果があらわれるのを待ってみましょう。
体質改善  虚弱体質、アレルギー体質、冷え症などの体質改善にも、漢方は役に立ちます。
 持って生まれた体質に、加齢と、過ごしてきた環境の影響を受けて、長年かかって今の偏った体質が作られているのですから、その体質を改善するにも時間がかかります。症状が良くなっていくことを確かめながら長期的に続けましょう。