突発性浮腫と診断されました

 起床時、顔や手がむくみ、だんだんとその程度もひどくなってきたので、受診をしてみたら、突発性浮腫といわれました。あまりなじみがない病名で驚いています。漢方薬で良くなりますか。
  (39歳・女性)
 浮腫とは、むくみのこと。突発性浮腫は、腎疾患・心疾患・肝疾患・甲状腺機能低下・薬の副作用などの原因があるものでない、原因不明の浮腫に対して診断されます。
 患者として多いのが、中年女性。それも、神経質、ストレス過多の人によく見られ、ホルモンや自律神経に関連している疾患であると考えられています。
 朝起きたときに顔や手にむくみが強く、夜になるにつれてむくみが足に移ります。足を手で抑えると、へこんだままなかなか元に戻らないという症例の人もいます。尿の量は朝が少なく、夜にかけて増えるので、体重も一日の中でどんどん減少します。
 ちなみに、健常者の一日の体重変動は0・5kg~1・4kgという説があり、1・4kgを過ぎると病的とされ、突発性浮腫の人は1・4kgを超えるケースが多々あります。
 しかしながら、突発性浮腫では、大事に至ることはほとんどありません。水分や塩分を取り過ぎないなどのことを、日常生活で心がけるとよいでしょう。
 漢方の世界では、突発性浮腫の背景に「血の道症」(女性にみられる一種の神経症的状態の俗称。「血」の異常から生じるとみなされ、こう呼ばれる)があると考えます。また、体内の水分、心労が関係していることから「水」と「気」の治療も必要と考えます。
 原因不明の症状には、体全体の調子を見て処方する漢方薬がよく奏功するものですが、突発性浮腫についても同じことが言えます。
 それでは、代表的な処方を見ていきましょう。

五苓散(ごれいさん)口の乾きがあり、尿量が少なく、頭痛、めまい、嘔吐を伴うこともある、虚証の人に。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)色白の水太りタイプの女性に。顔や手足にむくみがあり、腰から下がだるく、発汗しやすい、口が乾く、足が冷えるなどの症状がある人に。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)起床時は顔にむくみがあり、夕方になると足にむくみが生じる人に。月経不順を伴う女性が多い。

八味地黄丸(はちみじおうがん)足腰が冷え、下半身の脱力、尿量の減少、夜間頻尿があって、胃腸障害のない人に。

真武湯(しんぶとう)動きやめまい、手足のひえが強く、腹痛、下痢をしやすい人に。

 漢方の専門家によく相談し、自分の体質と症状に合った薬を選んで服用してください。