パソコンで目が疲れます

 一日中パソコンの前に座っている仕事です。目が疲れ、慢性的にひどい頭痛と肩こりがあり、困っています。
(36歳・女性)
 目の疲れが蓄積してくると、一晩寝てもすっきりせず、いつも目が疲れているような感じを受けます。これを「眼精疲労」といい、その症状には、目や鼻や額の不快感、目の異物感、頭痛、頭重感、めまい、吐き気、肩こり、いらいらなどがあります。
 原因は、まず第一に目の酷使が挙げられます。長時間のパソコン作業や読書で、目の筋肉や視神経が疲れてしまいます。コンタクトレンズ装用者に多い「ドライアイ」という目が乾く症状によっても、眼精疲労が生じやすくなります。
 また、緑内障などの目の疾患、近視・遠視・乱視の矯正不良、ストレスが、眼精疲労を引き起こすこともあります。
 質問の方は、パソコンを長時間使用する環境にあり、このような方は、時々遠くを眺めて、目を休めるようにするとよいでしょう。正しい姿勢も大切です。パソコンの画面はやや見下ろすくらいに調節してください。
 漢方医学では、目を体表器官の一つととらえ、肝が外に開孔する部分と考えます。また、目の組織が、五臓六腑、経絡、血、気、筋、脈、骨肉と関連していると考えます。つまり、五臓六腑や気血の盛衰・病変が、目に影響を及ぼすのです。漢方薬では、これら体の不調を整えることで、眼精疲労を治療します。
 それでは、代表的な処方を見ていきましょう。

葛根湯(かっこんとう)背がこわばり、目に充血があり、脈に力がある人に。

五苓散(ごれいさん)胃や体腔内に水分の停滞があり、口の渇き、嘔吐、頭痛、めまいがあり、小便が出にくい人に。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)体力が弱く、貧血で、息切れ、口の渇き、動きがあり、脈が弱く、下痢傾向で、手足が冷える人に。

四逆散(しぎゃくさん)軽度の神経症で、胃腸障害があり、腹部全体が緊張している人に。

小柴胡湯(しょうさいことう)食欲不振で、首が凝り、疲れやすい人に。肝炎を患う人にも用いる。

加味逍遙散(かみしょうようさん)疲れやすい虚証体質の人で、種々の神経症状を訴え、胸脇苦満がある人に。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)手足に倦怠感があり、言葉に力がなく、目に勢いがなく、食べ物の味がしないと訴える人に。

 眼精疲労一つとっても利用する漢方薬はほかにまだたくさんあります。自分に適切な漢方薬を飲むことが肝心です。