子供がたびたび下痢をする

1歳の子供がいます。毎日子育てに奮闘していますが、子供の笑顔を見ると、大きな幸せを感じます。ところが、この子がよく下痢をします。あまりにたびたびなので、不安になってしまうのですが…。
(29歳・女性)
 子供は発熱したり、下痢をしたりということが多いものです。しかし甘くみることはできません。下痢のほか、嘔吐も伴って、脱水症状を起こし、代謝障害を引き起こします。昔は、下痢は乳児の死因第2位だったほどです。現在では、抗生物質などの進歩によって下痢による死亡は激減しました。
 下痢を引き起こす原因は、夏は細菌、冬はウイルスによるものが多く、風邪なども要因の一つ。この時季は注意したいですね。
 漢方では、下痢の原因を、体の外側と内側にあると考えます。体の外側にある原因としては、寒、風、冷、暑、湿、食など。内側にある原因としては、脾・胃・腎の虚、虫などです。
 繰り返す軽症の下痢であれば、食事療法と漢方薬の併用で奏功する可能性が十分あります。乳幼児も服用してかまいません。ただし、乳幼児が服用する場合には注意を要する漢方薬もあるので、詳しくは専門家に相談してください。
 それでは、幼児の下痢症によく使われる漢方薬を具体的に見ていきましょう。

五苓散(ごれいさん)嘔吐(おうと)、口の渇き、尿の減少がある人に。のどがすぐ乾き、水様の下痢をしている人に。初期の段階で用いる。

胃苓湯(いれいとう)水様性の下痢があり、消化不良、急性胃腸炎がある人に。食あたりの下痢にも使う。

黄芩湯(おうごんとう)急性の胃腸炎、特に腸炎に効果的。乳幼児の消化不良にも用いる。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)半夏・黄・乾姜・人参・甘草・太棗・黄連の7つの生薬から成り、急性胃腸炎の代表的な漢方薬。食欲不振やおなかがグルグルするときにも。

桂枝人参湯(けいしにんじんとう)体力が低下しており、悪寒、発熱、頭痛があるときに用いる。感冒に伴う胃腸炎に特によい。

六君子湯(りっくんしとう)胃腸虚弱で下痢傾向が続くときに。嘔吐が伴う場合にも。

 漢方薬は、長い期間飲まなくては効果がないと、誤って考えている人が多いようです。しかし、急性の症状には、即効が期待できる漢方薬もあります。また、症状を繰り返さない状態に改善する漢方の効果を上手に利用したいものです。
 乳幼児が漢方薬を飲むだろうかと相談を受けることも多いのですが、意外に嫌がらず飲むケースが見られます。