子供が扁桃炎で高熱を出し、学校を休む

 うちの子は、扁桃腺(へんとうせん)がよく腫(は)れます。高熱で学校を休むこともしばしばです。現在は耳鼻咽喉(いんこう)科に通院していますが、体質は変わりません。漢方で改善できませんか。
(28歳・女性)
 小さいお子さんが病気で学校を休む日は、親御さんとしては、気が気でないものですね。
 特に就学前後の小児には、扁桃炎は多く見られる疾患です。風邪を引いたり、疲れて体調を崩すと、すぐにのどに来て、扁桃腺が腫れ、高熱や痛みを伴い、場合によっては関節炎を起こすこともあります。慢性化しやすいので、早めの対応が大切です。
 治療としては、病院では、消炎剤や化学療法剤、抗生物質などを投与し、解熱、鎮痛を図ります。また、ひどいときには扁桃腺の手術をすることもあります。
 こうした西洋医学療法に加えて、漢方薬も有効です。上手に利用すれば扁桃炎を繰り返すことがなくなります。たくさんある漢方処方の中からいくつか紹介すると 。

葛根湯(かっこんとう)おなじみの漢方薬ですが、扁桃炎では、初期のものや頭痛、発熱、悪寒(おかん)があるという場合に有効です。この漢方薬により、発汗が促され、扁桃や咽頭の赤い腫れを抑えます。また、桔梗(ききょう)や石膏(こう)を加えると、一層効果が上がる場合があります。

小柴胡湯(しょうさいことう)腫れやのどの痛みが数日たっても治まらない、解熱しないといったときは、この漢方薬を用いるといいでしょう。

大柴胡湯(だいさいことう)小柴胡湯と同様に、数日たっても回復を見ない場合にこの薬を使います。さらに便秘気味であるときにも適しています。

甘草湯(かんぞうとう)のどが腫れて痛みが激しいときに効果的です。

排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)化膿(かのう)の傾向があるときに用います。

桔梗湯(ききょうとう)疼痛(とうつう)、炎症の強いときに用います。

 また、虚弱な小児の場合は、風邪を引きやすく、急性扁桃炎を繰り返し、扁桃肥大やアデノイドにかかることが多いものです。鼻が詰まり、口で呼吸を行ない、集中力や記憶力がなく、イライラして頭痛や頭重を訴えます。こうした場合には、先に紹介した葛根湯や小柴胡湯も有効ですが、虚弱体質で腹痛を伴う場合などは小建中湯(しょうけんちゅうとう)を使ってみると良いでしょう。また、神経質で偏食があるような小児の場合は柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)を用います。
 漢方薬は、自分の体質と症状に合ったものを服用したときに効果が期待できます。専門家によく相談して選んでみてください。