食べ過ぎが続き、太ってしまった

 食欲の秋だったせいか、おいしいものを食べ過ぎて、また一段と、おなかやお尻の回りにぜい肉が付いた気がします。主人や子供にもやせた方がいいといわれます。漢方薬でやせられますか。
(49歳・女性)
 戦後、日本に飽食の時代が訪れ、肥満の人が増えました。肥満は万病の元。糖尿病、高血圧、心臓病、動脈硬化、胆石症、通風などさまざまな症状や病気を引き起こしやすいだけに、注意が必要です。
 肥満の原因には、病気によって起こる随伴性肥満と、食べ過ぎや運動不足による単純性肥満の2通りがありますが、多くの場合は後者です。すなわち、摂取カロリーが消費カロリーよりも多いということになります。
 従って肥満で悩み、やせたいと願うなら、運動するなり、摂取カロリーを控えれば良いわけです。しかしそこは、人間の弱さでしょうか、この当たり前のことがなかなかできないものですね。
 肥満はBMI指数で判断します。これは、体重(㎏)の数字を身長(m)の2乗で割ったもので、18・5以上25未満が標準体重です。25以上だと肥満となります。例えば身長170㎝、体重70㎏の人なら、70÷(1・7×1・7)=24・2です。ご自分の場合に当てはめて計算してみてください。
 また、標準体重であっても、体脂肪率を測ると、肥満のカテゴリーに入る「隠れ肥満」の人が結構多くいます。体脂肪率の肥満は、男性で25%以上、女性で30%以上です。
 隠れ肥満の人は、食べている量は少なくても、食事内容を見ると、筋肉をつくるタンパク質が少なく、ビタミンやミネラルといった微量栄養素が欠けた加工食品を多く食べる傾向にあります。筋肉が弱いため、おなかが出たり、ヒップや太ももがたるみます。
そして食事を減らして体形を整えようとすると、ますます必要な栄養素が不足して、皮膚はハリを失い、たるんだりむくんだりするという悪循環に陥るのです。単に食事量を減らすのでなく、内容にも気を付けていただきたいものです。
 漢方では、肥満者に対する薬として代表的なものに、次の4種類があります。
簡単に分類すると、筋肉質の人には大柴胡湯(だいさいことう)、脂肪太りには防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、水太りには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)です。また、桃核承気湯(とうかくしょうきとう)は、月経不順などのある便秘症の女性に用います。
 これらの薬は身体内の過剰なものを排出する働きをします。「やせ薬」と称して販売されている場合もあります。
 これら以外にも漢方薬はさまざまあり、その人の体質に合ったものを選ぶ必要があります。詳しいことは専門の薬局でお尋ねください