顔がほてります

 急にカーッとなって顔がほてることがよくあります。更年期障害の一つだろうと放っていましたが、最近特にひどく気になってきました。
(49歳・女性)
 〝恥ずかしい〟などの感情の起伏によっても顔が紅潮し、ほてりますが、なんでもない時にほてることもあります。
 その原因でよく知られるのが、更年期障害。そのほか、自律神経失調症、甲状腺機能亢進症などがあります。
 西洋医学の現場では、更年期障害には、女性ホルモンのエストロゲンを投与したりします。また、自律神経機能の失調であれば、安定させるために薬物療法を行うことがあります。しかし、これらによる副作用の出現も考えられます。
 漢方では、ほてりという現象を非常に注意深く観察し、漢方薬選びの指針の一つにすることもあるほどです。
 ほてりが生じる原因の一つは、「気」が上に行くことです。「気」が上に行くと、顔がほてり、ひどくなると頭痛が生じます。「気」の滞りによってもほてりが生じ、併せて、精神的ないらいら、怒りっぽい、頭痛、口の渇きなどの症状が現れます。
 「血」もほてりにかかわっていて、血証があって熱を帯びる、つまり充血すると、顔が赤くなったり、のぼせが生じます。そして、血流が滞る「瘀血(おけつ)」がある場合には、下半身が冷えて上半身に熱感が生じることがあると考えます。
 これらの原因、つまり、その人の体質に合わせて漢方薬を選ぶことが大切で、そのためには漢方的な体質判断を専門家にしてもらったほうがよいでしょう。
 参考までに、代表的なほてりの漢方薬を紹介しましょう。

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)体力は中程度で、肋(ろっ)骨に圧痛があり、神経過敏、興奮、息切れ、不眠、便秘、尿量の減少がある人に。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)虚弱体質で、食欲減退、口の渇き、尿量減少、頭に汗、時には寒さと熱感が交互に来る人に。

加味逍遥散(かみしょうようさん)消化吸収機能が低下し、内分泌系の失調によって虚弱になった女性で、いらいら、頭痛、微熱、足の冷え、月経異常、腰痛などがある人に。

女神散(にょしんさん)産後、流産後、人工妊娠中絶後などによく起こる神経症状に。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)比較的体力があって、顔面は赤く、いらいら、目の充血、動き、鼻出血、下血などの出血を伴う人に。

六味丸(ろくみがん)栄養不良、老化などによる体液の消耗から起こる自律神経の興奮、内分泌機能失調、目まい、しびれなどが見られる人に。