じんましんを繰り返しています

 体調が悪いときや睡眠不足のときにじんましんが出ます。病院の薬を飲むと治まるのですが、疲れるとまた出るので困っています。
(33歳・男性)
 じんましんの特徴は、皮膚の一部が赤くふくらみ広がること、そしてその症状が30分から1時間程度、長くて1日で消えることにあります。体に合わないものを食べたとき、薬が合わなかったときなど原因がはっきり分かることもありますが、原因が分からないことも多々あります。
 西洋医学では、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤などを用いてかゆみや症状を抑え込もうとします。以前ならこれらの薬を2、3回も飲めばすぐに治る人が多かったものです。ところが最近では、症状を繰り返したり、慢性化したりするケースが増えているようで、「病院でなかなか治らないから漢方薬を試したい」という方が薬局に来られます。
 漢方では、一時的に症状を抑えることよりも体調を整えることを重視して、じんましんの出ない体質に変えることを目指します。よく使われる漢方薬を紹介しましょう。

十味敗毒散(じゅうみはいどくさん)江戸時代に全身麻酔手術を成功させたことで知られる華岡青洲先生が「万病回春」に載っている荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)を基にして考え出した薬です。その名の通り、10種類の生薬(しょうやく)を組み合わせて〝毒素を敗退させる〟という意味で名付けられました。十味敗毒散と荊防敗毒散は、もともと化膿(かのう)傾向の強い皮膚病に使われていましたが、現在では化膿傾向のない湿疹(しっしん)などにも広く利用されます。じんましんにも、急性、慢性を問わず、よく使われる薬です。

消風散(しょうふうさん)分泌物が多く、かゆみが強い湿疹、熱を持っているようなじんましんに効果があります。特に、夏に悪化するような湿疹にはよく効きます。患部にかさぶたができて赤みがあり、かきむしってしまうようなアトピー性皮膚炎にも奏効します。

 そのほかにも、体が丈夫な人の初期のじんましんには葛根湯(かっこんとう)、魚を食べてじんましんが出たようなときには香蘇散(こうそさん)、便秘や肩凝りを伴う場合は大柴胡湯(だいさいことう)など、さまざまな薬があります。じんましんとともに便秘や下痢など腸の不調傾向が見られる人も多いので、おなかの調子を整える薬を出すこともあります。相談者は「睡眠不足のときにじんましんが出る」とのこと。ストレスの少ない規則正しい生活をして、十分な睡眠をとるように心掛けてください。