花粉症に漢方薬は効果がある?

 今年は花粉の大飛散が早くから報道されていて、花粉症の私は不安を感じています。花粉症にも効果的な漢方薬がありますか。
(38歳・女性)
 3月になると、めっきり春めいてきます。うきうきした気分になる一方で、憂うつになってしまうのが、花粉の飛散。昨年の猛暑の影響で、今年の春は、花粉がいつもに増して多いというニュースを耳にします。
 ご存じのように、花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって起こるアレルギー疾患の一つ。鼻やのどに花粉が入ってきたとき、体が「侵入者」として判断してリンパ球が抗体を作り、次に花粉が体内に入ったときには体外に排出しようとして、くしゃみや鼻水などの症状が出るのです。
 西洋医学では、粘膜の過敏性を少なくする「抗アレルギー剤」や、抗原抗体反応を抑える「ステロイド剤」などで症状を抑えます。一方、漢方では体質改善を目指し、症状が出なくなることを目的にします。
 漢方の考え方では、体のさまざまな不調を「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の変調と考えます。花粉症のアレルギー性鼻炎については、体内の水分代謝の変調(水毒)と考え、水分代謝を整える漢方薬を使います。体に余分な水分がたまっていたり、体内の水の循環が悪かったりする人が花粉症になりやすいのかもしれません。
 よく使われる漢方薬を紹介します。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)これは、麻黄(まおう)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)、桂枝(けいし)、細辛(さいしん)、半夏(はんげ)、五味子(ごみし)、生姜(しょうきょう)の8種類の生薬(しょうやく)を組み合わせたもの。冷えがあり、くしゃみを連発し、透明な薄い鼻水の多い人に適しています。中国の後漢の時代の書物「傷寒論(しょうかんろん)」によると、この薬は「みぞおちのあたりに水が多く、その水が上に昇り、くしゃみの頻発、鼻水過多となり、甚だしい場合は涙やよだれが出るようなときに用いる」と書かれています。

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)鼻がふさがり、熱感のある鼻づまりの人には、この薬を用いることがあります。蓄膿症などの炎症を抑える効果も期待できます。

 花粉症の漢方薬はほかにもいくつかあり、本人の体質に適するものを選ぶことが大切です。遅くとも1カ月以内に効果を判定できますが、体質改善を目的にするなら長く飲み続けた方がよいでしょう。
 いずれにしても専門家によく相談しながら服用してください。