慢性の肩凝りに悩まされています

 事務の仕事をしています。もう何年も肩凝りに悩まされ、首から背中にかけて常に重だるい状態です。このままではいけないと思うのですが。
  (40歳・女性)
 肩凝りは女性に多いといわれています。肩凝りの原因は、悪い姿勢、ストレス、なで肩、筋力不足などいろいろありますが、西洋医学ではあまりこの症状は重要視されていないようです。
 しかしながら漢方医学では、さまざまな体表の変化は内臓の病変を示すものと考え、凝りについてもとても重視します。筋肉が緊張し、かちかちに硬くなった凝り、あるいは触ってみると筋肉は軟らかいのに、重だるい凝りもあります。また、漢方では、凝りと一緒に「冷え」や「痛み」などの症状も表れると考えます。
 ですから、肩凝り一つとってみても、一人ずつの症状と体質を見ながら、駆瘀血剤の漢方薬が良いのか、それとも利水剤が良いのか、補益剤かなど、専門家の処方選びの目が必要となります。
うまく処方を選ぶことができれば、長年ついて回っている肩凝りにも奏功します。また、副作用も見られません。それでは、実際の処方を見ていきましょう。

小柴胡湯(しょうさいことう)比較的体力があるという人の肩凝りに。食欲不振、口や舌が乾くとか粘るといった場合や、胃がつかえておう吐、便秘、発熱を伴う症状にも。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)主に頭痛が原因で肩凝りが生じている場合に。また、日ごろから胃腸が弱い人で、激しい頭痛、おう吐感があり、手足が冷える耳の後ろやこめかみの辺りが激しく痛む人に。

大柴胡湯(だいさいことう)体格がよく、体力も充実している人で、便秘、口・舌の渇きを訴え、指圧などでは解消しないしつこい肩凝りに。頭痛、耳鳴り、目まい、高血圧の人にも。

葛根湯(かっこんとう)用途の多い漢方薬です。肩凝りにも奏功。特に感冒からくる肩凝り、頭痛、下痢、体の痛み、悪寒などがある人に。ただし、慢性化した肩凝りや体力のない人、高齢者には慎重に投与を。

加味逍遥散(かみしょうようさん)疲れやすい人で貧血などの多い人に用いる。特に中年以降の更年期の人にふさわしく、不定愁訴の見られる場合に。

桃核承気湯(とうかくしょうきとう)体力はあるが、肩凝りから頭痛、目まいを伴い、瘀血により下腹部に圧痛があり、便秘、生理不順、生理痛などがある人に。

 最近は長時間のパソコン作業などで眼精疲労から来る肩凝りを訴える人が増えています。長く同じ姿勢でいることを避け、ストレッチや運動も取り入れてください。