子宮筋腫の漢方薬の効果のほどは?

 月経の量があまりに多いため、気になって病院に行くと子宮筋腫といわれました。現在、漢方療法を受けています。良性腫瘍の一種だそうですが、少し不安に感じています。大丈夫でしょうか。
  (35歳・女性)
 子宮筋腫は、月経のある成人女性によく見られ、30代では約2割に子宮筋腫の症状があり、無症状のごく小さな筋腫を含めれば、ほとんどの女性が持っていると考えられています。それほどありふれた疾患です。
 発生部位は、子宮の筋層。そこに、ごく小さなサイズから、数十㎝サイズのこぶのような塊ができます。これが筋腫の正体です。良性の腫瘍であり、ほかの臓器に転移することはありませんが、月経痛、月経過多やそのために生じる貧血、また、大きくなった筋腫がぼうこうを圧迫して起こる頻尿、直腸を圧迫して起こる便秘、骨盤の神経を圧迫して起こる腰痛などの症状があります。
 西洋医学の現場では、筋腫がソフトボール大まで成長しているかどうかを手術の目安にするという説があります。また、保存的療法としては、女性ホルモンの分泌を抑え、筋腫を小さくするホルモン療法があります。このほか、最近は西洋医学の現場でもよく使われるようになったのが、漢方療法です。漢方薬が婦人科系疾患によく奏功することが、西洋医学界でも認められてきた証拠といえます。
 漢方では、子宮筋腫を、瘀血(おけつ・血液が滞っている状態)によってできるものととらえ、治療には駆瘀血剤を用います。中国の後漢の時代の漢方の大書「金匱要略」に載っている桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)がよく使われる処方であり、これは駆瘀血剤の代表的な漢方薬です。
 ほかにも、さまざまな漢方薬が使われます。参考までによく使われるものを紹介しましょう。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)体力は中程度、またはそれ以上の人に。頭痛、肩こり、めまい、のぼせ、足の冷え、月経異常、下腹部の膨満感、肌の黒み、舌縁の紫暗色など、一般的な瘀血症状を目安に処方する。

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)体力があり、便秘をしている人に。月経異常、月経困難症、のぼせなどの瘀血症状とともに、不眠、興奮、不安などの精神症状を目安に処方する。

大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)比較的体力があり、下腹部が緊張し、便秘をしている人に。

帰脾湯(きひとう)体力が低下して、貧血で顔色が悪く、精神不安、不眠などの精神症状を訴える人に。

 漢方薬で、大きな子宮筋腫が小さくなることもまれではありません。体質や症状に合った漢方薬を、継続して服用することをお勧めします。