更年期障害に効く漢方薬は?

 最近、急に体がほてったり、汗が出たり、イライラしたりします。更年期障害でしょうか。その場合は漢方薬も効果がありますか。
(51歳・女性)
 ホルモン分泌が急激に減少し、月経が不規則になり、やがて閉経する…。この閉経期前後を「更年期」といいます。ホルモンの乱れにより、のぼせる、汗をかく、動悸(き)がする、頭痛がする、イライラする、うつ状態になるなど、体や心にさまざまな症状が現れます。これが「更年期障害」であることは多くの人がご存じでしょう。顔や体が熱くなる、いわゆる〝ホットフラッシュ〟という症状に悩まされる人も少なくありません。人によって異なりますが、45歳くらいから55歳までの女性が多いようです。
 閉経は、すべての女性がたどる道筋ですが、更年期障害ですべての女性が苦しむとは限りません。これは、飛行機の着陸に似ていると思います。徐々に高度を下げて地面に降り立つまで、機体は多少揺れるものです。乱気流に巻き込まれないよう、上手に着陸できればよいのです。
 西洋医学では、減少したホルモンを補うホルモン補充薬や、自律神経調整薬などが使用されます。しかし、ホルモン補充薬の使用をやめるときに不調になる人もいれば、ホルモン補充薬で副作用が出る人もいます。
 漢方では、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の乱れが病気の原因になると考えます。ホルモンバランスの失調については、「血」が乱れている「瘀血(おけつ)」と捉え、駆瘀血剤を使って「血」の乱れを整えることが中心になります。よく使われる漢方薬を紹介しましょう。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)頭痛、肩凝り、のぼせ、めまい、口の渇き、冷え、月経異常などがある人に

加味逍遥散(かみしょうようさん)神経質で、肩凝り、 疲労などを伴う、体の弱い虚証の女性の更年期障害に

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)貧血、疲労、肩凝り、頭痛のある人に。冷えが強い人に適します

 当薬局でも、更年期で乱れていた月経が正常化したというケースがありました。また、若くして閉経した人の月経が再開し、何年か後に今度は更年期障害がなく閉経したという人もおられました。その人の体質にぴたりと合った漢方薬を飲むと、漢方は驚くほどの効果を発揮するのです。