更年期障害のようですが…

 少し前から月経不順が続き、ここ数カ月は、よくいわれる「急にカーッと熱くなる」「手足が冷える」などの体調の変化が現れ始めました。更年期障害のようです。知人に漢方薬を使ってみたらと言われたのですが、どのような漢方薬を飲むのでしょうか。
(46歳・女性)
 知人の方がアドバイスをくれたように、漢方は更年期障害などの女性特有の症状を得意としている薬です。
 古くから、漢方薬は女性により多く使われてきました。女性には、毎月の体調の変化があり、ホルモンの調整は繊細で、少しの乱れが不快な症状を引き起こしかねません。微量な調整のできる漢方薬が功を奏すことがたびたびあります。
 さて、更年期障害は、女盛りの40歳代から50歳代に多く現れます。女性ホルモンの分泌が急速に減少するためで、個人差はありますが、首や肩の凝り、頭痛、頭重、疲労、熱感、のぼせ、目まい、憂うつ、冷え性などさまざまな身体的愁訴(しゅうそ)が起こります。
 西洋医学では、更年期障害の治療として、男女混合ホルモン剤を打つことがありますが、男性化現象の副作用がたまにあります。また、自律神経調整剤や抗うつ剤は、習慣性があり、眠気やふらつきを誘うものもあります。
 漢方薬は正しく使えば副作用の心配がありませんから、更年期障害の改善が期待できる上、西洋医学の治療と併用することもでき、ホルモン剤による男性化現象や習慣性といった副作用の軽減につながるのです。
 ただし、更年期障害と一口にいっても、その人の症状、体調により、さまざまな漢方薬があるので、ピッタリ合うものを選ぶことが大切です。
 それでは、代表的な漢方薬を見ていきましょう。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)頭痛、肩凝り、のぼせ、目まい、口の渇き、手足の冷えなどがあり、月経異常も見られる人に使います子宮内膜症の代表的な漢方です。桃仁(とうにん)、大黄(だいおう)、甘草(かんぞう)、芒硝(ぼうしょう)、桂枝(けいし)という薬草の組み合わせから作られます。体力が充実し、のぼせや便秘があって月経痛が強い人に用います。

桃核承気湯(とうかくしょうきとう)体力はあるけれど、精神神経症状をいろいろ伴う人に。また、便秘や腹部に圧痛のある場合に適しています。

大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)腹部に圧痛、抵抗があり、特に便秘気味の人に用います。

四逆散(しぎゃくさん)いらいら、不眠、抑うつなどの精神神経症状を訴え、腹痛、動悸(き)を伴う場合に適します。

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)頭痛、頭重、不安、不眠などの精神神経症状、便秘などの傾向があるときに用います。

 このほかにも更年期障害に使う漢方薬はまだまだあります。素人判断で自分に合う漢方を選ぶことは難しく、専門家に尋ねるのが、症状緩和の近道といえるでしょう。