足のむくみが気になります

 長時間、立ち仕事をしていて、最近、足のむくみが気になります。病院の検査では問題なしといわれましたが、効果のある漢方薬がありますか。
(48歳・女性)
 当薬局にも、むくみ(浮腫)を訴えて来られる方は少なくありません。そしてそれらの相談の圧倒的多数を女性が占めています。先日も50歳代の女性が、足のむくみをなんとかしたいと来られたばかりです。
 むくみを起こす病気には、腎疾患、心疾患、肝疾患、甲状腺機能低下、起立性低血圧、妊娠中毒症などがあります。中でも足のむくみと聞くと、一般的に腎機能の問題と考えがちです。しかし、「病院で検査をしても腎機能には全く問題が見られなかったが、慢性的なむくみの症状がある」などという人は意外に多いものです。ですから、むくみだけに着目していると足元をすくわれかねません。
 また、病気ではないけれど、疲れたときに顔や足がむくむという人もいます。相談に来られた方の、むくみ以外の症状についてもよく話を聞き、相談者の全身の状態を整える薬を検討すべきでしょう。
 漢方では、むくみを体液の代謝の異常と考え、水毒(すいどく)または水滞(すいたい)と呼んで、それを改善する薬を考えます。むくみの改善を中心とした場合によく使われる漢方薬を紹介します。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)防已と黄耆という2つの生薬(しょうやく)を中心とした薬です。防已は、体の水分の巡りを良くして余分な水分を取り去り、黄耆は汗を調節する作用があるといわれます。色白で水太りの女性や、下半身がだるいと訴える人に。

五苓散(ごれいさん)おしっこの量が減っていてのどが渇くという人。頭痛、めまい、嘔吐(おうと)を伴う人にも適しています。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)茯苓(ぶくりょう)、桂皮(けいひ)、白朮(びゃくじゅつ)、甘草(かんぞう)という4種類の生薬を組み合わせたもので、それぞれから漢字を一文字ずつとってこの名前が付けられました。茯苓と白朮は尿量を増加させ、水の滞りを取り去る作用があるといわれています。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)原因が見当たらないけれど、朝起きたときに顔がむくんでいたり、夕方足がむくんでいたりする人に。虚弱傾向で貧血や冷え症のある女性によく使われる漢方薬です。

 いくつか紹介しましたが、前述したように〝むくみならこの薬〟と決め付けることはできません。あくまでもその人の体質と症状に合わせた薬を選ぶことが大切です。