妊娠中毒症を和らげるには?

 第2子を授かりました。うれしさでいっぱいですが、第1子のときの妊娠中毒症を思い出すと、気が重くなります。妊娠中毒症は、前回よりひどくなるとも聞きました。和らげたり、予防に役立つ漢方薬はありますか。
  (36歳・女性)
全身の調和を整える漢方薬を
 妊娠中毒症は、母体にとって苦しいだけでなく、おなかの赤ちゃんの発育にも影響を与えかねません。というのが、妊娠中毒症になると、血管が収縮し、血液の循環が悪くなり、赤ちゃんに栄養や酸素が届きにくくなるからです。
 妊娠中毒症の定義は、妊娠以前には見られなかった「高血圧」「むくみ」「タンパク尿」の3つの症状が現れること。これらのうち1つだけの症状が現れた場合であっても、妊娠中毒症と診断されることがあります。しかし、妊娠中毒症がなぜ起こるのかなどの原因は不明なところも多く、予防には、太らないこと、食生活を改善すること、十分な休養をとることなどがいわれます。
 漢方では、気・血・水のバランスが崩れて妊娠中毒症が発症すると考え、全身の調和を整える漢方薬を用います。
 いくつかを例に挙げてみましょう。

七物降下湯(しちもつこうかとう)体質虚弱、冷え性で顔色が悪く、肩こり、頭痛などがある人に。

四物湯(しもつとう)比較的体力が低下していて、顔色が悪く、皮膚の栄養低下や乾燥傾向がある人に。

釣藤散(ちょうとうさん)体力は中程度で、頭痛、目まい、肩こり、耳鳴り、不眠、眼球結膜充血などがある人に。

大柴胡湯(だいさいことう)体力が充実し、便秘、おう吐、食欲不振、頭痛、肩こり、耳鳴りなどがある人に。

真武湯(しんぶとう)虚弱で、全身倦怠、下痢、四肢の冷え、腹痛、目まいなどがある人に。

九味梹榔湯(くみびんろうとう)体力とは関係なし。脚気のような症状があり、下肢にむくみがあり、息切れする人に。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)体力充実、肥満、便秘の人に。

五苓散(ごれいさん)口が渇き、排尿回数の減少、むくみ、おう吐、頭痛、目まいのある人に。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)色白、いわゆる水太り、むくみ、発汗過多、尿量減少の人に。

 胎児への影響を考え、漢方薬はよく使われます。ただし、漢方薬にも、妊婦に禁忌のものがあります。必ず専門家に相談してください。