親子でしもやけに困っています

 大人になって治ったと思っていたしもやけが、ここ数年、冬になると症状が出るようになりました。ちなみに子どももしもやけです。
(44歳・女性)
 昔に比べると、しもやけになる子どもは減ったように思いますが、今年のように寒さの厳しい冬には、しもやけで悩んでいる人も多いのではないでしょうか。「久々にしもやけになった」という声も耳にします。
 しもやけは、正式には凍瘡(とうそう)と呼ばれる、皮膚の血行障害です。酸素や栄養が十分に皮膚に届かず、赤く腫れ、かゆみと痛みが混じったような症状が現れます。お風呂に入って体が温まると、さらに激しいかゆみが襲ってくることは、経験者ならよくご存じでしょう。
 漢方では、血液に関する異常を瘀血(おけつ)といい、しもやけは瘀血に冷えが加わった状態と考えます。しもやけによく使われる主な漢方薬を紹介しましょう。

当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)当帰四逆湯は中国の後漢時代にまとめられた「傷寒論(しょうかんろん)」に載っている処方です。冷え症を改善する代表的な漢方薬の一つで、当帰、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)、木通(もくつう)、桂枝(けいし)、細辛(さいしん)、大棗(たいそう)という7種類の生薬(しょうやく)を組み合わせたもの。「傷寒論」には、「手足厥寒(けっかん)、脈細にして絶えんと欲する者は、当帰四逆湯之を主(つかさど)る」と書かれています。つまり、手足の冷えが強く、脈が今にも消えてしまいそうなほど細い、虚弱な体質の人に適するという意味。これが、手足の血行が悪いためにできるしもやけにも応用されてきたのです。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)体の内側から冷えているような、冷えの度合いがかなり強い人に対しては、前述の当帰四逆湯に呉茱萸(ごしゅゆ)と生姜(しょうきょう)を加えた当帰四逆加呉茱萸生姜湯を使います。

 すでにしもやけになっている場合でも、漢方薬を飲むことで症状が改善できます。相談者のように毎年悩んでいる人であれば、寒くなる前から飲んでおくとよいでしょう。また、年間を通して飲めば、体質が改善されてしもやけになりにくい体になるはずです。