漢方薬で頭痛が治まりますか?

 慢性頭痛に悩まされています。薬局で購入した鎮痛剤を飲むと痛みは治まりますが、その場しのぎになっています。漢方薬を飲んでも、即効性がないような気がしますが、どうですか。
(37歳・女性)

 頭痛を大きく分けると、何か病気があってそれに付随して起こる頭痛と、はっきりした原因が分からない頭痛の2種類があります。
 前者の中には、風邪や二日酔いなどそれほど気にしなくてもよい頭痛もあれば、脳腫瘍(しゅよう)、くも膜下出血、脳梗塞(こうそく)など、脳血管障害の病気によって起こる頭痛のように、命にかかわる頭痛もあります。
 後者で多いのは、心身のストレスが影響する「緊張性頭痛」と激しい痛みの「片頭痛」です。原因が分からないだけに、鎮痛剤を長年にわたって飲み続けて慢性化してしまっている人も多いようです。
 漢方の古典をひもといてみると、浅井貞庵(ていあん)先生の書物「方彙口訣」(ほういくけつ)に頭痛の項目があります。「頭痛といっても、さまざまな症状がある。真ん中が痛い頭痛は〝正頭痛〟といい、左右に偏って痛いのは〝偏頭痛〟という。風邪を含めた急性熱病や暑気あたりなどから発している場合は兼症(その随伴症状)であり、気虚、血虚、生来の持病で発している場合は頭痛が主病である。その原因もさまざまだから、処方もさまざまになる」。このように、昔の人も、さまざまな頭痛に悩んでいたことが分かります。
 主な漢方薬を紹介しましょう。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう) 漢方の古典「傷寒論」に収載されている処方。手足の冷えが強い人で、慢性頭痛のある人に

釣藤散(ちょうとうさん) 朝、起きたときに頭痛、頭重感があり、しばらくして消えるような人。めまい、眼の充血、耳鳴り、肩凝り、のぼせなど、高血圧や動脈硬化に伴う諸症状にも

五苓散(ごれいさん)  嘔吐(おうと)に効果のある薬として有名ですが、頭痛にもめまいにも使われます

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)  めまいによく使われる処方。お年寄りの頭痛にも

 慢性頭痛の方に、コーヒーや深酒はおすすめしません。また、体が冷えている人は生野菜や果物など体を冷やすものを食べ過ぎないように。
  「漢方薬を飲んでも、すぐに効かないだろう」と思っている人が多いようですが、その人の体質と状態にぴたりと合った適切な漢方薬を選べば、痛みがすぐに和らぎ、きれいな効き方をすることもあります。また、体質改善につながり、徐々に薬が不要になっていくことが多いでしょう。