頭痛があり、なるべく鎮痛剤を飲みたくないが…

 20歳代半ばから頭痛に悩まされています。ズキズキとこめかみの辺りが痛み、ひどいときは鎮痛剤を飲みますが、なるべく自然に治まるのを待っています。漢方薬は頭痛にもいいと聞いたのですが。
(34歳・女性)
 頭痛の痛み方は多様です。徐々に痛くなる・突発的に痛む・朝だけまたは夕方だけ痛む・頭が重い・激痛・ドクドクと脈打つ拍動性の痛み といった表現がなされます。
 原因もさまざまです。目、耳、鼻などの病気が慢性的な頭痛につながることがあり、眼鏡の度を合わせたり、鼻詰まりが治れば頭痛がなくなることもあります。高血圧による頭痛、副鼻腔炎や緑内障による頭痛、三叉神経痛や後部神経痛による頭痛など、原因がはっきりと分かる頭痛もあります。女性に多いのが血管性頭痛の中の片頭痛で、額、頭頂部、後頭部、こめかみなどが痛み、ひどいときは吐き気もあります。このほか、家庭や職場での不安から起こるのが緊張性頭痛です。
 しかし原因がとりたてて分からない頭痛も多く、漫然と鎮痛剤を飲み続ける人が多いようです。これでは痛みを一時忘れられるだけで、根本治療につながりません。
 一方、漢方は頭痛のようにはっきりとした自覚症状がある病気によく効くことが多く、体質改善を目指すものです。中国の古い書物には、太った人の頭痛、やせた人の頭痛、左側の頭痛、右側の頭痛、首筋が凝る頭痛…といった具合に細かく症状を分析した処方が残されています。また、ある書物によると、頭痛だけでも80に上る処方を使い分けています。
 具体的な症状と漢方薬のほんの一部を紹介しましょう。専門家に相談して、あなたに合うものを選ぶことが大切です。

葛根湯(かっこんとう)首の後ろから背中にかけて凝りの症状がある場合の頭痛に用います。脈、おなかにある程度の力がありながら発汗のない場合にも適しています。

桂枝加桂湯(けいしかけいとう)のぼせやすく、発汗の傾向があって、時々頭痛の発作を起こすという場合に用います。

五苓散(ごれいさん)のどが乾いてよく水を飲み、その割りに尿の出方が少なく、汗をかきやすいタイプの人で、頭痛発作の場合に用います。

三物黄芩湯(さんもつおうごんとう)皮膚が荒れやすいとか、皮膚病にかかりやすい人で、足のほてり感が強い人に使います。

釣藤散(ちょうとうさん)高血圧や動脈硬化のある人に適しています。朝、目覚めたときに頭痛があり、気分がいら立つという場合に用いるとよいでしょう。

桃核承気湯(とうかくしょうきとう)のぼせやすく便秘気味、婦人の場合は月経障害がある場合に用います。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)胃腸の調子が悪く、手足が冷えやすい人に用います。片頭痛の発作にもいいでしょう。