動物由来の生薬(1)

 漢方薬は生薬(しょうやく)で構成されています。その多くが植物ですが、動物由来のものもあります。
 今回は単独で使われることも多い3つの動物生薬を紹介します。
牛黄(ごおう)
 牛の胆のうの中に生じた結石、つまり胆石を乾燥させたもの。径1~4㎝程度の球形または不定形ですが、通常は粉末にして飲みます。
 牛3000~4000頭に1頭しかできないというほど希少なもので、昔から金より高いといわれた高価な薬。強心作用、肝機能増強作用など、とても重宝する薬です。
熊胆(ゆうたん)
 熊の胆(くまのい)ともいい、熊の胃と思っている人もいますが、ヒグマなどの胆汁の乾燥品で
す。伝染病による高熱、熱傷による発熱などの解熱、劇症肝炎、小児の熱性けいれんなどに使われてきました。
 また、慢性肝炎、肝硬変など肝臓病の薬としても注目されています。
鹿茸(ろくじょう)
 中国東部やシベリアに生息するマンシュウアカジカの角。鹿茸にはコラーゲン、タンパク質、
カルシウム、リン、マグネシウムなど多くの成分が含まれ、発育成長の促進、造血機能の促進、強心などの作用があります。
 昔から韓国や台湾では疲れがたまると鹿茸を含む煎じ薬を飲みます。これを飲みやすくしたものが鹿茸大補丸(ろくじょうたいほがん)。ストレスの多い現代人の疲労や虚弱体質の改善に幅広く利用できる薬です。