動物由来の生薬(2)

 4月18日号に引き続き、動物由来の生薬(しょうやく)を紹介します。
牡蠣(ぼれい)
 漢方ではカキの身ではなく、貝殻を使います。
竜骨と組み合わせて、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいと
う)、桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)などとして使用されます。
蝉退(せんたい)
 クマゼミやアブラゼミなどの抜け殻。皮膚のかゆみや赤みを改善する消風散(しょうふうさん)
などに含まれます。
阿膠(あきょう)
 ロバ、牛、馬などの動物の革や骨から作ったニカワ。ロバは古来から高価で阿膠は手に入りにくい生薬でした。ロバの頭数が減っていることから、現在も高価な生薬です。月経痛や月経不順、不正出血の改善などに使われています。
白僵蚕(びゃっきょうさん)
 白僵蚕は白僵蚕菌に感染した蚕の幼虫。牛蒡子(ごぼうし)などと組み合わせる普済消毒飲(ふさいしょうどくいん)は扁桃炎に効果。沈香(じんこう)・天麻と組み合わせる沈香天麻湯(じんこうてんまとう)は、小児のひきつけやけいれんに用いられます。
反鼻(はんぴ)
 反鼻とはマムシのこと。反鼻、津蟹(サワガニ)、鹿角(鹿の角)をそれぞれ黒焼きにして配合し、伯州散(はくしゅうさん)として使います。腫れものやおできに効くので、江戸時代は「外科倒し」と呼ばれました。