効能・効果の表示のフシギ

 薬局などで漢方薬の製品を購入するとき、効能・効果は必ず確認する項目の一つでしょう。そこで今回は2つの製品を例に、記載されている効能・効果を紹介しましょう。
 製品A 「患部が乾燥して赤味を帯び、熱感があり、そう痒(よう)がひどく、かくと粉がこぼれるような皮膚病、じんましん、皮膚そう痒症」
 製品B 「皮膚の色つやが悪く、のぼせるものに用いる。月経不順、月経困難、血の道症、更年期障害、神経症」
 これらを読むと皮膚の病気と女性の病気に使われる異なる2つの漢方薬の効能・効果に思うでしょう。しかし、この2つの効能・効果は、前回のコラム(5月20日号)で紹介した漢方薬「温清飲(うんせいいん)」に記載されているもので、メーカーが異なるだけなのです。
 温清飲は皮膚の症状や女性の諸症状以外にも肝障害、高血圧、ベーチェット病、アレルギー体質など、さまざまな症状に使用されます。そして、製品には効能・効果として「主な症状」を記載します。そのため、製品によって効能・効果が異なるという不思議なことが起こってしまうのです。
 漢方の考え方に基づき適切に使用することで、一つの漢方薬をさまざまな症状に使うことは少なくありません。そのため、製品に記載される効能・効果以外の症状にも使用する場合があります。
 製品を購入するときや疑問に感じるときは、専門家によく相談してみるとよいでしょう。