余分な水や膿を出すハトムギ

 暑い日が続く夏には、冷たいお茶がおいしいですね。
 スーパーなどでよく見かけるハトムギ茶。その原料のハトムギは、イネ科の一年草で、ハトが好んで実を食べることから「ハトムギ」と呼ばれるようになったそうです。
 ハトムギは、民間療法ではイボ取りに効果があることでも有名です。江戸時代の儒学者で医師でもある貝原益軒が、ハトムギを飲めばイボ取りや母乳が増すと、薬物についてまとめた本草書「大和本草(やまとほんぞう)」に記載したことが、民間で使用される始まりとされています。
 また、ハトムギの種皮を除いた種子は、薏苡仁(よくいにん)といい、漢方薬の原料に使う生薬(しょうやく)の一つとして扱われます。
 薏苡仁は白色で重く肥大しており、噛(か)むと歯に付くものが良品とされ、漢方薬の原料としては、体内の余分な水や膿(うみ)を出す作用があるといわれています。
 関節痛などに用いられる麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)や薏苡仁湯(よくいにんとう)、化膿性疾患などに用いられる腸廱湯(ちょうようとう)などに含まれます。
 民間療法での用い方は、漢方薬のような独特の治療体系はなく、病名や症状だけに合わせて用います。一方、漢方薬は病名だけでなく、飲む人の体質や症状に適したものを選んで服用します。
 漢方薬を利用する時には、専門家に相談して上手に利用しましょう。