「冷え性」、漢方では「冷え症」

 朝晩肌寒い日が出てきて、冷えが気になる季節になってきました。日本では以前から、女性の3人に2人は冷え症、男女合わせると2人に1人が冷え症であるといわれています。寿元堂薬局でも冷えの相談は年々増えており、本人が冷えを自覚していない場合も珍しくありません。
 西洋医学では、冷えを感じるものを「冷え性」といいます。冷えに対する明確な定義がないため、体質として冷える性分のことを指し、単なる症状として扱われてしまうことがほとんどです。
 一方、漢方では「冷え症」という言葉を使います。冷える症状を病的なものとして捉え、適した漢方薬を選ぶ上で重要な目安の一つになります。同じ症状でも、冷えがあるかないかで適する薬が変わることもあります。
 冷え症は、単に冷えてつらいだけではありません。身体が冷えていることは、多くの病気と関わっており、冷え症が病気を招くこともあるのです。また、神経痛、関節痛などの痛みの病気、ぼうこう炎、気管支ぜんそくなどの炎症性の病気など、多くの慢性的な病気は、冷えの影響で悪い症状が出やすい傾向にあります。さらに、月経痛、月経不順など女性特有の症状も冷えの影響を大き
く受けやすいものです。 漢方薬は冷えをよく改善しますが、漢方薬本来の効果を引き出すためには、その人に適した漢方薬を選ぶことが重要です。専門家によく相談しましょう。