漢方薬を飲む回数と時間

 前回(2月21日号)、漢方薬を飲むときの温度について説明しました。今回は、飲む回数と時間です。
 現在の飲み方の主流は「1日分を3回に分けて」「食前」または「食間」の空腹時に飲むことです。漢方薬は胃の負担になりにくく、空腹時の方が薬が吸収されやすいというのが主な理由です。
 しかし、昔はもっと多様な飲み方が指示されていました。
 古典を読むと、飲む回数は現在同様、「1日分の薬を3回に分けて飲む」と書かれた薬がたくさん見つかります。しかし、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は2回、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は日中3回と夜1回、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)は5回などと書いてあります。
 飲む時間については、古典に指示されていないものも多いのですが、「食前」「食後」「早朝」「夕方」などを指示している薬もあります。例えば、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)は「食後」の指示、医王湯(いおうとう)は食事と時間を離す「食遠服」、響声破笛丸(きょうせいはてきがん)は「寝る前」などと書かれています。
 「食前」と書いてあると、絶対食前に飲まなければダメと思い込む人がいますが、漢方薬によってはそこまでこだわる必要がないものもあります。それよりも、飲み忘れがないように気を付けてください。