中国古典の処方は侮れない!

 新しい年を迎え、寒さも一段と増してきたように思います。この時期、しもやけの相談が増えてきます。
 しもやけは、凍瘡(とうそう)のことで、症状としては手足、耳、鼻、頰などが赤~紫に腫れ、温めると激しいかゆみを伴います。悪化すると、水ぶくれを起こすこともあります。
 女性や子どもに多く見受けられ、気温が冷えこむ12月~3月にかけて症状が現れやすいのが特徴です。
 しもやけは漢方が得意とする症状の1つであり、よく用いられる漢方薬に当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)があります。
 手足が強く冷える人に適する当帰四逆湯に、生姜と呉茱萸を加えて体の内部の冷えを改善する効果を高めたものです。
 しもやけで毎年悩んでいる人であれば、しもやけの症状が出ていなくても、寒くなる前から飲んでおくとよいでしょう。また、年間を通して飲めば体質が改善されてしも
やけになりにくい体になれるでしょう。
 当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、紀元200年頃に書かれたとされている「傷寒論(しょうかんろん)」という中国の古い古典に載っています。
 はるか昔に考えられた処方が、西洋医学が主流である現在でも効果を発揮していることはすごいことです。当帰四逆加呉茱萸生姜湯以外にも、このような漢方薬はたくさんあります。
 西洋医学も漢方もどちらも素晴らしい医学です。それぞれの長所を上手に利用しましょう。