漢方薬もどき

 漢方薬ではないものを漢方薬と思い込んで飲んでいる人がいます。「健康のために利用する植物はすべて漢方薬」「西洋薬でない薬は漢方薬」などと思っている人がまだ少なくないようです。
 このような〝漢方薬もどき〟には、例えばスギナがあります。利尿作用があるだけの薬草が、「がんに効く」などと話題になったのです。
 また、アマチャヅルの大流行を覚えている方も多いでしょう。細胞が若返る、高血圧が治る、がんも良くなる…と、どんな病気にも効くように宣伝された結果、ただの雑草でしかないアマチャヅルが〝健康のために〟たくさんの人に利用されたのです。
 このような薬草や雑草の植物だけでなく、健康食品やサプリメントまでが漢方薬と思われていることもあります。先日も〝漢方の先生〟に詳しく相談して選んでもらった流行の薬草を、〝漢方薬〟と思い込んでいる人に出会って驚きました。
 漢方薬でなくてもよいものはありますし、効果さえあれば漢方薬にこだわる必要はありません。
 しかし、〝漢方薬もどき〟と漢方薬の効果には明らかな違いがあります。〝漢方薬もどき〟を利用して効果がなく「漢方とはこんなものだ」と失望してしまうと、本来の効果的な漢方に出合うチャンスを失うことになりかねません。
 日本の伝統医学である漢方で使われる薬が漢方薬で、その効果は長い歴史が証明しています。