漢方薬だから長く飲む必要がある?

 江戸時代は漢方が治療の中心だった時代。病気には、まず漢方でした。
 現代では、ほとんどすべての人が、西洋医学のお世話になります。その段階で治りやすい人が、漢方薬を飲むことはまずありません。長期間、西洋医学の治療を受けても治らない人が、漢方を試すことが多いのです。
 もともと治りにくい病気の人が試すのですから、漢方だって簡単に治ることばかりではありません。これが「漢方薬は長く飲まなければ効かない」といわれるようになった理由の一つでしょう。
 ですから「西洋医学だから早く治り、漢方だからなかなか効かない」というわけではないのです。
 しかし、西洋医学でなかなか治らない難しい病気が、漢方に切り替えた途端、短期間に改善されることもあります。例えばリウマチや生理不順などは、西洋医学では難しいけれど漢方では比較的簡単に治る病気。漢方が得意とする分野です。
 このように漢方も西洋医学も、それぞれに得意分野、不得意分野があることを心得ていると、漢方薬と西洋薬を上手に使い分けられるようになります。
 ただし、漢方薬が本来の効果を発揮するには、体質と症状に合わせた適切な使い方がなされることが前提だということも付け加えておきます。
 ちなみに漢方薬を飲んで病気が治るまでの期間と効果が現れる期間は、それぞれの人の状態によって異なります。しかし、効果が現れるまでには、それほど長くはかからないものです。