飲むときの温かさ

 皆さん、漢方薬を飲むときの温度を気にしたことがあるでしょうか。
 昔は、薬によって飲むときの温かさが指示されていたものがあります。
 飲む温度の違いによって効果が出やすくなったのでしょう。
 今では一般的に、漢方薬の煎じ薬は温かくして飲み、顆粒や錠剤は温かい白湯で飲むとよいと言われることがあります。
 漢方の古典から「温服」や「熱服」など温かくして飲む薬の例を挙げると、五虎湯(ごことう)や二陳湯(にちんとう)は熱くして飲む、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)はやや熱くして飲む、葛根湯(かっこんとう)は温かくして飲むなどの指示が載っています。
 一方、右帰飲(うきいん)や鷄鳴散(けいめいさん)などには「冷服」、四順湯(しじゅんとう)には「やや冷服」などと、冷たくして飲む指示がある薬もあります。
 ただし、江戸時代ですから、「冷たい」といっても常温が基準です。
 今の時代に、古典の記載がどこまで有用かはわかりません。
 しかし、葛根湯や桂枝湯(けいしとう)のように発汗を促す薬や、附子(ぶし)が入っているような体を温める作用のある漢方薬の煎じ薬は、温かくして飲むとよりよく効きます。それが顆粒剤なら、お湯で飲んだり、白湯に溶いて飲んだりするとよいのです。
 漢方薬を飲む温度の区別がつかない場合は、常温か、ぬるめで飲むとよいでしょう。